こんにちは。

今日は日本のほとんどの住宅の玄関に見られる、上がり框について調べました。

上がり框(あがりがまち)とは、玄関で靴を脱いで跨ぐ段差の上端に水平に取り付けられる横木のことです。玄関を開けると、最初に見えてくる部分であること、また家の出入りの時に必ず踏む部分であることから、その見栄えだけでなく、しっかりとした耐久性のある素材が求められます。上がり框にこだわって、この部分だけ高級で高品質な木材を用いたり、木材以外で大理石などの石材を用いる人も多くいます。

上がり框は、玄関の段差の上の床の仕上げ材の端部を隠し、住まいの顔となる玄関をきれいに見せるという役割も果たしています。また、靴を脱いで最初に肌に触れる重要な部分でもあります。真っすぐな玄関の段差をイメージされる人も多いですが、家の柱や梁の直線的なデザインに対して、柔らかな曲線を描く上がり框で、家に入ってくる人をやさしく迎える雰囲気をつくり出すこともできます。

玄関の段差の高さが30cm以上になることもあります。通常の階段の段差よりも高くなると座ることは楽になりますが、上り下りには少し苦労すると思います。そんな時は、式台や沓脱石を設置すると楽になります。

玄関についてもう一つ知っておきたい部分として付け框があります。付け框は、玄関の段差の下となる土間とその周りの壁の仕上げ材の見切り材となる部分です。上がり框と同じ素材が用いられ、化粧材となることから厚みも上がり框よりも薄くなります。小さな部分ですが、玄関を飾る上でとても大切な部分になります。上がり框にケヤキの1枚を用いて、同時に付け框が玄関を回りながら包むことで、まとまりのある空間に仕上げられます。